教員の休職デメリット4つ!給料減や周囲の目が辛い現実とは?

教員の仕事はやりがいがある反面、ストレスも多いもの。心身の不調から休職を考える方も少なくありません。でも、休職するとどんなデメリットがあるのか不安ですよね?

ここでは、教員の休職で起こりうる4つのデメリットを詳しく解説します。休職を検討中の先生方、ぜひ参考にしてみてください。

目次

教員の休職でお金が減る?給料や手当への影響を解説

休職を考えるとき、まず気になるのはお金のこと。休んでいる間の収入はどうなるのか、ボーナスはどうなるのかなど、不安は尽きませんよね・・。

ここでは、休職中の給料やボーナスへの影響について、詳しく見ていきましょう。

休職1年目は給料8割!2年目からは無給の可能性も

教員が病気などで休職する場合、最初の1年間は給料の8割が支給されるのが一般的です。ただし、2年目に入ると状況は一変します。多くの場合、2年目からは無給になってしまうのです。


もちろん、共済組合から傷病手当金が支給されるため、収入がゼロになるわけではありません。しかし、傷病手当金は通常の給料の3分の2程度。生活費の見直しが必要になることは避けられそうにありません。


長期の休職になればなるほど、財布のひもは締まっていく一方。休職を決断する際は、その後の生活設計もしっかりと立てておく必要がありそうです。休職中は貯金を切り崩さざるを得ないことも覚悟しておきましょう。

ボーナスは休職前の勤務実績で決まる!長期休職は不利に

教員のボーナス(期末手当)は、基本的に直近6ヶ月の勤務実績に基づいて支給されます。つまり、休職期間が長くなればなるほど、ボーナスの額は少なくなっていくということ。


例えば、4月から6月まで3ヶ月間休職し、7月に復帰したとします。

この場合、12月のボーナスは7月から12月までの6ヶ月間の実績で計算されます。4月から6月までの3ヶ月間は勤務していないので、支給額は通常の半分程度になってしまうでしょう。


せっかくの大型連休や年末年始も、ボーナスが減ってしまうと、余裕を持って過ごせないかもしれません。休職のタイミングによっては、ボーナスへの影響も大きいということを念頭に置いておく必要があります。

休職の手続きが面倒!必要書類と手順を把握しよう

休職を決断したら、次は手続きです。必要な書類や手順は意外と複雑。休職願の提出から、診断書の準備、休職中の定期報告まで、やることはたくさんあります。

ここでは、休職手続きの具体的な内容と、そのややこしさについて解説します。

診断書が2枚必要!指定様式と料金に注意

教員が病気休職を申請するには、指定の様式の診断書を2枚用意する必要があります。しかも、この2枚の診断書は、別々の医療機関で発行してもらわなければならないのです。


つまり、いつもかかりつけの病院とは別に、もう1つ病院を探さなければならないということ。心身ともに疲れ切っているときに、新たな病院探しは正直辛いですよね・・・。


さらに厄介なのが、診断書の料金の問題。指定の様式の診断書は、通常の診断書よりも料金が高くなる傾向にあります。

休職直前だと経済的にも厳しいタイミングですが、診断書代でさらに出費がかさんでしまうのです。
事前に診断書の様式や料金について確認しておくことで、少しでも心の準備ができるかもしれません。

休職中も定期報告と面談が必須!学校とのやりとりに疲弊

休職が認められたら、ようやく休めると思いきや、実はそうでもありません。休職中も、定期的に学校への報告や面談が求められるのです。


具体的には、休職者は1ヶ月に1回程度、学校に現在の状況を報告する必要があります。電話やメールでの報告も可能ですが、場合によっては直接学校に出向いて面談することも。


体調が悪いときは、学校とのやりとりが負担になることも。管理職との面談では、復帰への圧力を感じてしまい、かえってストレスが増してしまうことだってあります。


「ゆっくり休養します」と言いつつ、学校とのやりとりが続くのは、なかなか気が休まりません。でも、休職中の定期報告は、円滑に職場復帰するためには欠かせないプロセス。気を抜くことなく、コミュニケーションを取り続けることが大切です。

周囲の目が気になる!教員の休職に対する偏見と対処法

休職を決断できたとしても、周囲の目が気になって、なかなか休めない先生方も多いのではないでしょうか。「休職=怠けている」というイメージを持たれがちな世の中。

周りからの偏見に悩まされる方も少なくありません。ここでは、教員の休職に対する周囲の反応と、それへの対処法を探ります。

「休んでいいな」と陰口を叩かれる?同僚の反応が怖い

「休職なんて甘えだよね」「私だって休みたいのに」……。同僚からこんな陰口を叩かれるのではないかと、ビクビクしてしまう先生も多いかもしれません。


確かに、「休んでいる間も給料がもらえていいよね」と羨ましがられることはあるでしょう。でも、休職を甘えだと決めつける言動は、れっきとしたハラスメント。そんな同僚とは距離を置くのが賢明です。


一方で、休職者の穴を埋めるために、同僚の負担が増えてしまうのは事実。「迷惑をかけてしまった」と申し訳なく思うこともあるでしょう。でも、それは休職者の責任ではありません。過度に自分を責める必要はないのです。


むしろ、休職から復帰したら、負担を増やしてしまった分、同僚をフォローする番だと割り切るのも一つの手。周囲への感謝の気持ちを忘れずに、自分のペースで復帰の準備を進めましょう。

生徒や保護者からの信頼が揺らぐ!クレームのリスクも

休職に対する偏見は、同僚だけでなく、生徒や保護者からも向けられることがあります。


突然の休職で、生徒からは「先生はどうしたんですか?」と心配されるかもしれません。でも、立場上、病気のことを詳しく説明するのは難しいですよね。生徒との信頼関係が損なわれる心配もあります。


保護者からは、「先生が休んだせいで子どもの学力が低下した」などのクレームが来るリスクも。体調を崩して休職したことが、かえって仕事への評価を下げるきっかけになってしまうことだって考えられます。


でも、そんな心配はご無用。

真面目に子どもと向き合ってきた教師なら、保護者からの信頼は揺るぎません。「先生、ゆっくり休んでまた元気な姿を見せてくださいね」と温かい言葉をかけてくれる保護者だっています。


クレームの可能性を恐れるあまり、必要な休養を取るのを躊躇してはいけません。生徒のためにも、まずは自分の心と体を癒やすことを優先すべきなのです。

休職中の不安がつのる!復帰や転職への焦りと葛藤

休職中は、ただただ不安でいっぱいになってしまうもの。「本当に職場復帰できるのだろうか」「このまま教師を辞めることになるのでは」と、ネガティブな想像が膨らむ一方です。ここでは、休職者がよく抱える復帰と転職への不安について、詳しく見ていきます。

職場復帰できるか不安!居場所がなくなる恐怖心

休職中は、職場から離れているだけに、「もう職場に居場所がなくなったのでは?」という恐怖心に襲われがち。特に、休職が長期化すると、その不安は増すばかりです。


「職場の様子が分からない」「復帰後にうまくやっていけるか心配」「休職前の自分に戻れる気がしない」……。

そんな気持ちを抱え込んで、一人で苦しんでいる方も多いのではないでしょうか?


でも、そんな不安はむしろ自然なもの。休職から復帰するほとんどの人が、同じような恐怖心を感じているのです。だからこそ、一人で抱え込まず、信頼できる人に相談することが大切。


上司や同僚、産業医や専門のカウンセラーなど、相談できる相手はきっと見つかるはず。復帰への不安を打ち明けることで、現実的な解決策が見えてくるかもしれません。


職場復帰への道のりは決して平坦ではありません。でも、一歩ずつ前に進んでいけば、必ず復帰できる日がやってくるはず。焦らず、自分のペースで準備を進めていきましょう。

転職を考えても自信がない!教員以外の道に不安が募る

休職中は、「このまま教師を辞めるしかないのかも」と将来を悲観してしまうこともあるでしょう。でも、教員としてのキャリアしか積んでこなかった人にとって、転職は気が引けるもの。


「教員以外に何ができるんだろう」「新しい職場に馴染めるか分からない」と不安になるのは当然のことです。


そんなとき、まずは自分の強みを見つめ直してみるのがおすすめ。教員という仕事を通して、きっと多くのスキルを身につけてきたはず。


例えば、「人に物事を教える力」「コミュニケーション能力」「企画・プレゼン能力」など、教員に必要とされる能力は、他の職種でも十分に通用するもの。


むしろ、教員という高度な仕事を経験してきたからこそ、新しい職場でも活躍できる可能性は大いにあります。
転職を視野に入れるなら、まずは自分の市場価値を正しく評価すること。自信を持って新しいキャリアにチャレンジできるよう、じっくりと準備を進めていきましょう。

教員の休職デメリットを乗り越えるには?前向きな視点が大切

教員の休職には、確かにデメリットが付きまといます。でも、そのデメリットにばかり目を向けていては、休職の本来の目的を見失ってしまいかねません。ここでは、休職のデメリットを乗り越えるための心構えを提案します。

休職中の収入を把握!計画的な生活費管理を

休職中の収入減は避けられないからこそ、事前にしっかりと把握しておくことが肝心。


まずは、休職期間中にどのくらいの収入が見込めるのか、具体的な金額を確認しましょう。給与の8割が支給される期間や、傷病手当金の支給額など、詳細を把握することが第一歩です。


その上で、生活費をどこまで切り詰められるか、冷静に見積もることが必要。外食を控えたり、レジャー費を削ったりと、工夫の余地はたくさんあるはず。


もちろん、体調管理に必要な費用までケチってはいけません。あくまでも自分の健康を最優先に、バランスの取れた支出計画を立てることが賢明です。


計画的にお金を管理することで、休職中も安心して療養に専念できるはず。休職のデメリットに怯えるのではなく、前向きに乗り越える方法を考えましょう。

休職は誰にでもある!偏見に負けず自分を大切に


休職に対する周囲の偏見は、時に休職者を追い詰めてしまうもの。でも、そんな偏見に負けてはいけません。
休職は決して特別なことではなく、誰にでも起こりうる可能性があるのです。文部科学省の調査では、教員の休職者数は年々増加傾向にあり、もはや珍しい事態ではありません。


偏見の根源は、休職に対する理解の無さ。「休んでいる人は怠けている」といった誤ったイメージが、今も根強く残っているのが実情です。


でも、そんな偏見に振り回されるのは、あなた自身。

周囲がどう思おうと、休職を決断したのはあなた自身なのですから。


自分の心と体を守るために、堂々と休養を取る。それがあなたの正しい選択なのだと、自信を持って言えるようになりましょう。


周囲の目を気にするあまり、必要な休養を後回しにしてはいけません。あなたの健康が何より大切。偏見に負けることなく、自分を大切にする姿勢を貫きましょう。

休職はキャリアの一部!経験を糧に新たな一歩を

休職は、キャリアの汚点などではありません。むしろ、教員としてのキャリアの一部として、前向きに捉える必要があります。


休職を経験したからこそ、心身の健康の大切さを身をもって知ることができたはず。自分の限界を知り、無理をしすぎない働き方を学べたのは、貴重な経験と言えます。


また、休職中は自分と向き合う時間が増えるもの。これまでの教員人生を振り返り、自分の強みや弱みを見つめ直すチャンスでもあります。


休職から復帰した後は、その経験を糧に、新たな教員像を目指してみてはどうでしょうか?例えば、生徒の心のケアにも目を向けられる、より生徒の気持ちが分かる優しい先生になれるかもしれません。


あるいは、休職経験を同僚と共有することで、お互いの健康をサポートし合える関係性を築くこともできるでしょう。
休職は、あなたの教員人生の終わりではありません

むしろ、新たな一歩を踏み出すための、重要な通過点なのです。休職の経験を前向きに活かし、これからの教員生活に活かしていきましょう。


教員の休職には、確かにデメリットが付きまとうもの。でも、そのデメリットに怯えるあまり、休職を躊躇してはいけません。


休職は、あなたの心と体を守るための、正しい選択。周囲の偏見に負けることなく、自分の健康を最優先に考えることが何より大切です。

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