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非常勤講師の主婦は大変!子育てとの両立の現実を語ります。

私立の非常勤講師の中には、子育てとの両立を理由に専任教員にならない人も大勢います。

もちろん、教員は教員、正規の教員も非常勤講師も同じように授業を受け持ちます。

しかし、非常勤講師なら、修学旅行や部活動といった仕事がないために、両立できるという考え方によるものです。

目次

非常勤講師をしながら主婦と子育てはできるのか?

昔から学校の先生は、結婚しても主婦をしながら続けられる職業と言われています。

確かに、結婚し子育てを経験している先生は大勢います。

その理由は、男女雇用機会均等法が始まる前から、女性の産前産後休業、育児休業制度があったこと、現在は、3年まで育児休業がとれること、男性の先生も取得できることがあげられます。

しかし、これは公立の教員で、私立の教員は学校によって雇用の状況が違い、結婚出産とともに退職する人もいます。

同じ学校の教員同士の場合、同法人の他の学校に行くこともありますが、続けることが難しく退職し、その後子育てを経て非常勤講師として教育の現場に戻る教員もいます。

また、公立でも土曜日が休みになってから、研修や会議が平日の夜に詰め込まれ、夏休みもなくなってきたため、子育てとの両立が難しくなっています。

そこで、非常勤講師になる先生も増えています。

とはいえ、一般企業と比較すれば、まだまだ安定し福利厚生が充実しているのが、公務員や公立の教員です。それでは、私立はどうなのでしょうか。

私立の非常勤講師の主婦が大変だとおもうところ

私立では、様々な理由で非常勤講師として、教員と子育ての両立をしている主婦の先生が大勢います。

特に、私立は公立以上に、大学を卒業した後、一般企業に入社し結婚、出産を経て非常勤講師を務めている人が多くいます。

男女雇用機会均等法が始まったばかりのころ、一般企業で仕事をしている女性の中には、出産を経ると独身の時と同じ仕事が続けられない職場がたくさんありました。

女性は男性と同じ給与と地位を保証されることと引き換えに、結婚や出産をしても同じだけの仕事を強要されました。

せっかくの男女雇用機会均等法が意味をなさず、結果的に女性は職場から離れてしまったのです。

その当時の女性の多くが、子育てをしながら続けられる仕事がしたいと、非常勤講師になっています。

その後も、日本の企業では男女雇用の平等性は十分ではなく、結果的に女性が出産をきっかけに退職、専業主婦になってしまった人もいます。

男女の雇用が本当の意味で平等になったのは、ここ10年ほど。それまでは、非常勤講師の多くは女性で、そしてその半数以上は家事・育児との両立をする教員でした。

非常勤講師といっても、教員です。給与をもらう以上は授業をしっかりとこなす必要があります。ここで初めに、私立の非常勤講師といっても学校によって雇用形態が全く違うことを、知っておきましょう。

非常勤講師の雇用形態を知ることが重要

非常勤講師には、色々な雇用形態があります。

  1. 授業だけを担当し、他の業務のすべてを専任教員が行う
  2. 授業・試験・採点を行い他は全て専任が行う
  3. 授業・試験・採点の他に、追試験や成績処理まで行う
  4. 授業・試験・採点成績処理の他に試験監督も行う
  5. 授業・試験・採点・成績処理・試験監督に加え保護者対応、授業計画や予算作成も行う

⑤の予算まで行う非常勤講師は、マレですが「実技」教科の教員で「専任」を雇用していない学校で見られる形態です。

本来なら労基署からの指摘があってもおかしくないほど無給の残業が多い学校も多く、非常勤講師の訴訟に発展している学校もあります。

学校により給料体系も違う

どこの学校も大体時給は2500円前後が相場です。以下の3つは一般的な勤務体系です。大きな違いはコマ単位の計算か月の固定報酬かどうかです。

  1. 完全時給制で、ボーナスなし、コマ数に応じて給料が変わる
  2. 固定月給制で1月4回として支払われボーナスはなし(あってもわずか)
  3. 固定月給制で1時間2500円を、1月4回として支払われる。

月給制の学校で規定よりコマ数が増えた場合は夏休みの給料などに反映され、その月に上乗せはな場合が多いです。

週12コマ以上は雇用保険とボーナスが出る

月給制で、週12コマ以上を持つと、雇用保険などに入ることができる学校もあります。ボーナスもある程度支給され、残業代がでるホワイトな学校です。

残業代やボーナスは本当にバラバラです。

このように同じ非常勤講師でも、仕事内容も待遇もばらつきがあります。家事・育児と両立するには、どの働き方が最も良いのかを、自分で考えて選ぶことも大切です。

公立の非常勤との待遇の違い

公立でも非常勤講師を雇用していますが、元公立の先生が多く、公立の教員経験がないと話題についていけず、孤立してしまうこともあります。

また、公立でも「県費」「市費」と違いがあります。支払い元が都道府県の場合は夏休みも有給ですが、市町村の場合、夏休み中は無給というところもあります。

ここで、他のパート従業員経験がある人は、「羨ましい」と思ったかもしれません。

非常勤講師は資格職になるため、時給が2500円~3000円が相場になります。ただし、残業をしても、どんなに早く授業準備で出勤しても、授業をする時間分しか給与は出ません

また、週12コマ3日間授業を持つと月12万円で扶養の範囲から外れてしまいます。気を付けましょう。

非常勤講師をしながら主婦が子育てをする方法

同じ子育てでも、子供の年齢によって母親の仕事の仕方は違ってきます。そこで、子供の年齢による両立の違いをご紹介しましょう。

就学前の子供がいる場合の働き方

それでは、勤務先の学校が決まったら、子育てとの両立を考えていきましょう。

まず、就学前の子供がいる場合、仕事中の子どもの預け先を確保する必要があります。

まず、保育園を選ぶ場合、受け入れの条件に「週4日以上仕事を持つ親」という自治体が多いようです。

非常勤講師で、週2日、3日にしてしまうと保育園の受け入れ条件に満たない場合があります。

そこで、週に12~14コマを持つ場合は、4日に分けて授業を入れます。

中には、8コマでも2コマずつ、4日間に分けて授業を持っている先生もいます。

また、子育て中の非常勤講師の多くは、午前中に授業を集中し、できる限り午後には帰宅できるようにしています。週12~16コマを持つ場合、1~4時間目までに授業を入れて4日間勤務するという形です。

勤務先が自宅に近い学校なら、幼稚園生や小学生でも、子供が家にいる時は自分も家にいることができる、ということになります。

しかし、試験や成績処理なども業務内容に含まれると、いつも定時に帰宅できるわけではないため、保育園や実家の親、子供の友達の家などに協力してもらうこともあります。

幼稚園で延長保育、園内の習い事ができる幼稚園を選び、習い事の日に採点や成績処理など午後の仕事を入れる、という先生もいます。

非常勤講師とはいえ共稼ぎになるので、夫の協力も必要です。

学期末などは夫が家にいる日や、早く帰宅できる日に採点仕事を入れる、といった先生もいます。

教員同士の夫婦もいますが、非常勤講師の場合は、夫が教員以外の職業を持つ人が多いようです。忙しい時期が違うほうが、互いに協力しあえるということでしょう。

子供が小学1年の時は学童保育を利用

保育園に預けていた親が必ず悩むのが「一年生の壁」です。

それまでは、夕方5時、6時と遅い時間まで子供を預けることができました。

しかし、小学校は低学年のうちは4時間、5時間までが多く給食後や、5時間目終了時に帰宅してしまいます。

まだ、一人でお留守番をさせるわけにもいかず、さらに入学後数か月は親の「お迎え当番」もあります。

そこで、まだ授業は午前中で帰宅できるように4時間目までにする、という先生がいます。

また、どうしても職場の学校が遠い場合は、「学童保育」を利用します。

学童保育は有料ですが、親や近所の人にお願いするよりも、トラブルが少ないと希望者も増えています。

非常勤講師の良いところは、子どもの夏休みに、自身も夏休みで休むことができることです。長い夏休みを学童保育に預けるのは、一人でお留守番はさせられない、といった問題を減らすことができます。

PTA役員の掛け持ちはどうすべきか?

非常勤講師といえども、自分が受け持った時間の授業は仕事をしなければなりません。

専任と違い、受け持ち時間が少ないと「有給休暇」がとれない学校もあります

他の時間との変更も難しく、子どもの学校の行事に参加できないという問題もあります。

子どもの運動会が雨で月曜日に延期になると、授業をさぼって見に行くというわけにはいかない、といったデメリットもあります。

また、どんな仕事でも仕事を持つ親が抱える悩みPTAの問題です。

毎年小学校ではPTA役員の選出がありますが、授業を休んでPTAの活動に参加することが難しいということです。

役員を決める時「Aさんは病院の看護師さんだから難しい」「Bさんは正社員で仕事をしているから難しい」「Cさんは専任の先生ではなく、非常勤講師だから時間あるでしょ」という会話があります。

確かに、非常勤講師は学校の行事やイベントで、授業がないこともあります。

授業がないときは早く帰宅できることもあります。

しかし、それは自分で勝手に決められることではありません。

PTAで「土曜日にバザーがあるから、金曜日は朝から全員準備に出ること」と言われても、授業があれば出席できないのです。

非常勤講師は自分の都合で仕事の時間を変えることが難しい職種、ということを他の人は理解してくれません。

そこで、前もって「今年絶対に役員を受けよう」と思ったら、授業時間をそれに合わせて持つ、というような根回しをしましょう。

また、持ち時間が少ない年度があれば、そのタイミングで立候補し、PTAを受けてしまうという方法もあります。

場合によっては、自分が部長などの責任ある立場を受けてしまい、会議や活動を自身の授業都合に合わせてスケジュールを組む、という方法もあります。

PTA参加が必要のない私立に入れる講師もいる

こういった面倒な問題から、私立の非常勤講師の中には子供を「私立受験」させてしまう人もいます。

私立中学、高校はPTAがないうえに、子供の学校側も親の気持ちを理解してくれます。役員などに無理強いすることがないので、とても楽です。

自分の子供を勤務先の学校に入れることもある

自身が勤務する学校がとても良い、ぜひ子どもにも通わせたい、という学校であれば、子どもを入学させてしまうという人もいます。

公立と違い、親子で同じ学校が可能なのが私立です。

逆に子供を入学させるとき、その学校に働く先生の子供がどれくらいいるのか、ということで学校の良し悪しを見ることもできます。

まず、「良くない学校」なら、自分の子供を入学させることはしません。

しかし、自分が勤務する学校と子どもの成績や性格、希望が合わない場合は、他の学校に進学させることになります。

子供の学校行事は優先して参加が可能。

教師のところは自分の子供の学校行事と仕事の日が重なることです。

入学式や卒業式はもちろん、三者面談など子供の学校に行く行事の日が重なります。

教師の子供は自由放任と言われますが、実際に学校行事が重なるため、なかなか自分の子供の行事には参加できせん。

ただ、非常勤講師の場合は式典には必ずしも出席しなければいけないというわけではなく、入学式はもちろん、卒業式も希望すれば出席できる、という学校がほとんどです。

卒業式と期末試験などが重なったら、学校と相談をしましょう。

雇用側も学校なのでこういった式典に関しては、融通をします。非常勤講師の良い点でもあるので、こういったメリットは活用しましょう。

教師も子供も公立小学校ではママ友に嫌われやすい!?

非常勤講師とはいえ、学校の先生です。教員や保護者によっては「先生の子供」を嫌う人がいます。

とんでもない偏見なのですが、こういった偏見でいじめにあってしまう子供もいます。仕事が忙しくても、子供の様子はしっかりと観察するようにしましょう。

特に専業主婦が多い、パート主婦が多い学校や地域では、同じことができない教員ママを毛嫌いします。

普通に接しても「上から目線」と言われてしまうことも。

親はもちろんですが、子供自身も傷ついています。

できる限り仲の良いママ友を作りましょう。

ママ友の中にはボス的存在の人もいて、こういったママは反学校という立ち位置で、他のママを統率しています。

しかし、こういった集団を嫌うママグループもあります。ランチやお茶など、参加できる機会があれば、できるだけ地域の友達を持つことをおすすめします。

いずれ、子供が大人になるとママ友集団は崩壊します。

ママ友との関係が大変なら私立に逃げるのも一つの手

私立の中学や高校に進学すると、気にならなくなります。

これは非常勤講師だけでなく、一般の仕事を持つママたちにも共通する悩みです。まずは、子供の気持ちを最優先してあげましょう。

子供は中学生くらいになると、自立をしていきます。

私学の場合は地域の関係性がなくなる場合も多く、ママ友との関係も薄れるため、比較的人間関係は楽になります。

仕事を持つ忙しいママほど、子供は早く自立しますので、そのタイミングを見逃さないようにして下さい。

そして、こういった子育てとの両立経験は、学校の非常勤講師という仕事で役立ちます。絶対に後ろ向きにならないでください。

以上、主婦であり教職についている人の共通の悩みをまとめてみました、これは非常勤講師だけではなく、常勤の先生にも当てはまる部分も多いかと思います。

子育てしながら仕事をするのはどんな仕事でも苦労があります!

先生も一人の子供の親として気苦労したりするのです。



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